2012-04-01

次世代コミュニケーションプランニングを読み終えて「広告主は広告を打ちたいのではない。顧客と恋をしたいのだ。」というウソを思いついた #NxtGenCP

皆さん、エイプリルフールに便乗してますか?

「マーケティングとは、商品と生活者との恋ゴコロ関係管理」と位置付けることがたまにある私からすれば、「素敵だな」と感じた相手にお金をかけて=広告を打ってアプローチすることは“非モテ”の象徴と映るわけですが、世の中というのは圧倒的な量の非モテがいるからこそモテの優位性が際立つことも事実です。

ということで2012年の私なりの4月バカは、書籍の著者の意図・文脈を飛び越えた書評メモをしたためてみたいと思います。



まず読後に思ったことは、「今、提案中のクライアントに提示する参考書籍に含めなくてよかったなぁ」ということ。

本書籍が「次世代○○」シリーズである以上、

・日本の
・広告・広報代理店の
・“プランニング”領域の人とその関係者

といった読者ターゲット像なんでしょうから、ニッチで零細ながらも媒体=メディア側の人である私がギリギリのラインであり、そんな我々に「オファー」をくれる広告主にこの書籍を渡してみたとして、「で山ちゃん、俺に何して欲しいの?」って状態になることは想像に難くありません。


なんて、凝り固まった思考に囚われていたら次世代のコミュニケーションなんてプランニングできませんよ!


という書籍です。



次世代コミュニケーションプランニング次世代コミュニケーションプランニング
高広 伯彦

ソフトバンククリエイティブ  2012-03-30
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目次
■Chapter 1 「広告」を超える
■Chapter 2 「メディア」を発見する
■Chapter 3 「消費者」と会話する
■Chapter 4 「クチコミ」を再考する
■Chapter 5 「コンテクスト」を生み出す

▼本書の読み方 ~はじめに・P.005より~

さて、本書はどの章から読まれていいような構成になっている。頭から読む必要はまったくない。5つの章の中でタイトルが気になったところから読んでくれればよい。
とあったので、親切な私は目次を掲載しておいてあげました。(ウソです。SEO対策です)

さて、私は何章から読んだと思いますか?
現職からして、4章の「クチコミ」あるいは2章の「メディア」からだと思いました?

残念ながら常識人の私(ウソです。)は、著者の意図通りに1章から順番に読み進めました。


▼広告を打たずにできる商売がある ~「広告」を超える・P.010より~

この目黒の院長、見たところせいぜい40前の年齢なので、ネットに疎い世代というわけではなさそうだ。最近は無料のツールもあるし、さしてコストがかかるわけでもないのに、どうしてホームページの1つぐらい自前で作らないのか、私は治療を受けながら聞いてみた。すると、この院では、ホームページどころか、最初から広告みたいなものは全然やっていないのだという。なるほど、表に看板すら出していなかったのだった。
「いやあ、まったく広告とかやらずに、どこまで自分の腕だけでやれるか、試してみたかったんですよね。それで3年ぐらいやってたら、意外とやれる。ならば、もうそのままの状態でやれるところまでやってみようかと思って」と院長はいう。
ほら!これこそ“モテ”のあるべき姿じゃありませんか!?

そう考えると、究極の次世代コミュニケーションプランナーとは、コミュニケーションプランナーの仕事をなくしてしまうことなのかもしれませんが、

ご安心ください。

非モテの方が圧倒的に多いのです。(ウソです。そんなデータ、知りません。)


▼好きな人とお互いが身に着けているものを交換し合ったこと、ありますよね? ~「メディア」を発見する・P.051より~

おもしろい例示がある。ある社会学者がこのマクルーハンのいう「身体の拡張」をもじって、「身体の縮小」という概念を考えていた。
ティーンエイジャーのカップルが互いの持ちものを交換したとする。例えば彼氏の時計を彼女がする、彼女のボールペンを彼氏が使うなど、互いに密着して使うものを交換し合ったとき、ここに登場した「時計」や「ボールペン」は2人にとっては単なる「もの」ではないというのだ。
「時計」は彼女にとって「彼氏の身体の縮小したもの」であり、「ボールペン」は「彼女の身体の縮小したもの」であろ。つまり時計やボールペンはそれぞれ、彼氏=彼女をつなぐ「メディア」なのだ。
ここにキュン×2した人は“モテ”です。(ウソです。)

我々は「商品」を、顧客は「対価(お金・時間)」を、お互いに交換し合ってるんですよね?

単なるプレゼントではなく、“価値”を交換し合いましょう。


▼CGMとUGCの違い ~「クチコミ」を再考する・P131より~

ブログを中心に消費者が生み出す新しい潮流を日本では Consumer-Generated Media すなわち「消費者が生み出した“メディア”」といってきた。一方、欧米圏では一般的に User-Generated Content という。こうした言葉の使い方1つにも、消費者のクチコミを「メディア」としてとらえてしまう日本の現状が露呈しているのかもしれない。
クチコミが「売買」されることは日本に限らず欧米でも起きているのでしょうが、競争環境とか宗教観とかメディア観とか、特に欧米外資系やアジア市場で働く・取引する人たちは気を付けた方がいいところでしょうね。(ウソです。少なくとも私はそんなところで働いたことはありません。)


▼デ・マーケティングとはターゲティングにおける陰陽道である ~「コンテクスト」を生み出す・P.148より~

Googleの採用活動にしても、イタリアのバッグメーカーの例にしても、ディスコの黒服の件にしても、それらはある種の「フィルター」として機能している。
マスマーケティングが大きな投網をかけて、そこからふるいにかけていき、漏斗(ろうと)の中を水滴が落ちるように顧客を獲得していくという手法だとすると、「デ・マーケティング」は門戸を狭くして、欲しい顧客だけを集めていく戦術である。門戸が開かれるのは、コンテクストを共有できる顧客だけ。言い換えれば、その顧客と共有できるコンテクストをいかに構築できるかが重要な戦術となるのだ。
好きな人と交換したいものを、嫌いな人には絶対あげたりしないですよね?(ウソです。あげちゃった人に期待したものをもらえないから心の狭い私は人を嫌いになるのです)

実際に「あんた嫌いだからあげない!」ってするかどうかは別にして(そうされた方が喜ぶ人たちの市場があることも知っていますが)、「きっとあの人はこういうタイプの人は嫌いなんだわぁ」って類推してもらえるぐらいのブランド・コンテクストを構築できたら強いんでしょうね。


さて、これ以上引用メモすると出版社に怒られそうなのでここまでにしときますが、私の稚拙なウソで塗り固められた読書メモはお役に立ちそうでしょうか?

え?

何で3章だけ引用メモしなかったかって?

そこはほら、タイトルに掛かってるんですのよ奥様♪


消化不良な方々は、下記ブログの方がお役に立つかもしれません。


前項でも述べましたが、本書で紹介されているたくさんの抽象概念やメソッドは、その多くが「過去 0現在」と「これからあるべき姿」の対で描かれています。そして、「過去 0現在」の分析は広告業界を渡り歩いてきた著者の実体験に基づいているため、ある程度のリアリティがあります(一人称なので客観性はないですが、著者のキャリア自体が珍しいと思うので、差し引いてもそれなりの有用性はあるでしょう)。
直人氏と高広氏が初対面した日のことを思うと涙が出ます。(ウソです)


「世の中には2種類の広告マン/広告ウーマンがいる。『次世代コミュニケーションプランニング』が “読める” 人間と “読めない” 人間である。」
感想は人それぞれ。それも全ては読んでからの話ということで。
ちょっと身内感が強すぎて苦笑してしまいましたが、まさか共同で↓Amazonキャンペーンとかやってないですよね?ww



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